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卒業式を行いました!

3月1日(金)に、新潟県立村松高等学校第76回卒業証書授与式を行い、30名の卒業生が卒業しました。
式辞では石山校長から、卒業生に向けてはなむけの言葉が送られました。

卒業式 式辞

式辞

 木々のつぼみもほころび始め、春の息吹が感じられるこの佳き日に、多数のご来賓の方々、保護者の皆様をお迎えし、新潟県立村松高等学校第76回卒業証書授与式を挙行できますことは、卒業生はもとより在校生、教職員にとりましても、大きな喜びです。本日、ご臨席を賜りました皆様方におかれましては、日頃から本校の教育に深いご理解と温かいご支援をいただき、さらには巣立ちゆく卒業生の門出に華を添えていただきましたことに、心からお礼を申し上げます。
 ただ今、卒業証書を授与した30名の卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。本校の教育課程を修了し、めでたく卒業の日を迎えることができたことは、それぞれが3年間、自分なりの努力を積み重ねてきた結果であることは言うまでもありません。その努力に対し、心から敬意を表します。
皆さんはコロナ禍の只中であった令和4年4月、希望を胸に、歴史と伝統ある本校の門をくぐりました。以来3年間、「誠を尽くし、志を立て、必ず実行する」の松城精神のもと、学習や学校行事、生徒会活動、部活動などに取り組み、級友や仲間たちとの友情を育み、高校生活を過ごしてきました。振り返ってみれば、コロナ禍により世の中は社会経済活動の縮小を余儀なくされているところであり、皆さんにとって決して平坦な道ばかりではなく、つまずいたり悩んだりしたこともあったかと思います。しかし、苦労した分だけ、その一つ一つが貴重な経験として、皆さんがこれから歩む人生のかけがえのない糧となることでしょう。
 さて、皆さんは本日、高等学校を卒業し、それぞれが次の舞台へとあゆみを進めることとなります。大学や専門学校など上級学校へ進学し、より専門的な勉強を始める人、就職して社会人となり、経済的にも、精神的にも自立していく人、行く道はそれぞれですが、きっと、その思いは同じで、未知の世界に対する緊張感と、新たな門出の高揚感とが混ざり合った、複雑な気持ちを感じていることと思います。しかし、安心してください。皆さんの先輩を含め、誰もがそうした不安を乗り越えて、巣立っていったのです。皆さんがこの3年間で得た様々な経験が、自分が進むべき道をきっと示してくれるはずです。自分を信じ、仲間を信じ、常に前を向いて困難を乗り越えていくことのできる力が、皆さんにはあると信じています。私から、卒業する皆さんへのはなむけとして、一つの言葉を送ります。

心が変われば行動が変わる。
行動が変われば習慣が変わる。
習慣が変われば人格が変わる。
人格が変われば運命が変わる。

 これは、19世紀から20世紀にかけてのアメリカの哲学者、心理学者である、ウィリアム・ジェームズの言葉と言われています。イギリスのサッチャー元首相の言葉とも言われますが、このように出典がいくつか出てくるということは、この言葉が多くの人々に感銘を与え、様々な機会で引用されてきたからでしょう。
 したがって、この言葉の正確な出典や、使われた文脈は定かではありませんが、こうした格言のよいところは、その解釈が読み手に委ねられていることです。私はこの言葉を、幸福になるための方法だと受け止めています。
 幸福になるためには、まず、自分の心を正すこと。
 心を正すと、次には、その行動が変わっていきます。
 行動を続けていけば、いつかそれは習慣へと変わっていくでしょう。
 習慣が長くなれば、いつしかそれは、自分の人格をもよい方向へと変えていきます。
 自分の人格が良い方向へと変われば、周囲の人とのつながりや環境もまた変わっていき、あなたの言葉や行動は、人々から信頼され、また、周囲を幸福にしていくことになるでしょう。周囲に幸福を与えるあなたの人格は、巡り巡って、あなたを助け、支えてくれる多くの人々をあなたの元に連れてきてくれるかもしれません。そうなれば、あなたの運命は、きっと良い方向へと進んでいくはずです。
 長い道のりのようですが、どんなことも、はじめの一歩は、すべて自分の心次第。私はこの格言を、このように受け止めています。
 誰にとっても、心は自分自身のものです。それならば、自分の心を正しく、良い方向へと変えていくことができるのも、自分自身をおいて他にはありません。皆さんはこれから、先行きの不透明な時代へと、自分自身の船を漕ぎだしていくことになります。まずは、自分の心を定め、一つ一つ行動を起こしていくこと、そして、それを続けていくことが、どんな困難をも乗り切り、幸せを実現するための方法なのだと思っています。
心を定め、大きな希望を胸に、しっかりと前を向いて、新しい世界に飛び込んでいってください。皆さんが、これからも様々なことを経験し、成長し、そして自分だけの幸福を実現していくことを、心から祈っています。

 さて、保護者の皆様におかれましては、お子様の健やかな成長を願い、支えてこられた長い年月には、さぞご苦労も多かったことと存じます。今、卒業のときを迎え、立派に成長されたお子様の姿に、万感胸に迫る思いであると存じます。皆さまの献身的で愛情あふれる支えなくして、お子様の今の姿はありませんでした。教職員一同、心からお慶びを申し上げますとともに、今日まで本校にお寄せいただきましたご支援ご協力に深く、深く感謝を申し上げます。
 また、本日、ご多用の中、ご臨席を賜りましたご来賓の皆様には重ねてお礼を申し上げますとともに、今後とも本校の教育に益々のお力添えを賜りますようお願い申し上げます。
 結びに、ここにご参列の皆さまのご多幸と、卒業生の前途に幸多からんことを心からお祈りし、式辞といたします。

 令和6年3月1日

        新潟県立村松高等学校長
                  石山 崇


卒業証書授与

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