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いろいろな人とコミュニケーションをとろう!【SSTの授業から】

同敷地内にある県立五泉特別支援学校の先生を講師にお迎えして、1年生の生徒を対象にソーシャルスキルトレーニングの授業を行いました。
今回のテーマは、「いろいろな人とコミュニケーションをとろう」です。

1年生の生徒たちは、入学後半年ほどが経って村松高校にも慣れ、落ち着いて高校生活を送る様子が見られます。生徒たちの8割は同じ中学校出身で、中学校からの良い人間関係が続いています。違う中学校から進学してきた生徒も徐々に学年やクラスになじんできています。学年やクラスとして、よい関係ができつつありますが、さらに発展したコミュニケーションができるために、「気の合う」範囲を広げたり、多くの人とコミュニケーションをとって他者を知る経験を積むために今回の授業を行いました。

しゃべらずにグループを作ろう

講師を務める村松分校の職員の自己紹介後、本日の活動のねらいを確認して、学習が始まりました。ねらいは、自分から話しかけて励ましたり、ほめたりしたり、友達からの声がけを受け入れたりしながら、チームで協力して活動に取り組むことです。
まずは、アイスブレイクで「しゃべらずにグループを作ろう」という活動からスタートしました。4種類のオリンピック種目に関するイラスト「フェンシング」「バレーボール」「水泳」「サッカー」が入った封筒を担任の先生が生徒に配ります。生徒たちは、封筒の中身を他の人に見せないように気を付けながら自分のイラストを確認し、しゃべらずにジェスチャーで同じイラストを持っている人を見つけて、グループを作ります。身振り・手振りで同じイラストの人を探して、無事グループができました。少し緊張気味で、ひんやりとしていた空気が少し温まりました。

答えをそろえろ!〇〇と言えばゲーム!

次に、アイスブレイクでできたグループで活動を行いました。
1つめは、「答えをそろえろ!〇〇と言えばゲーム!」です。「小学生が夏休みにすることと言えば」「人気のある夏に食べたい冷たい食べ物と言えば」などのお題が出され、自分が思う答えを書きます。その際に、4人グループの3人が同じ答えを書き1人が違う答えを書くと、グループの正解となり得点が入ります。書く前には相談タイムがあります。何を書くかを言ったり、指で書いたり、ジェスチャーで示すことはできないというルールはありますが、誰が一人だけ違うものを書くかなどを上手に相談することが正解への近道となります。グループごとに、それぞれが書いた答えを発表すると、4人がみな同じ答えを書いていたり、4人とも違う答えを書いていたり、上手に3人が同じ答えで1人だけ違う答えを書いていたりで、歓声や拍手があがりしました。上手にできたグループにインタビューすると、3人の答えを合わせる秘訣を話してくれた生徒もいました。

キャッチング・ザ・スティック

続いて、「キャッチング・ザ・スティック」という活動を行いました。リズムに合わせて、スティックを倒さないように右隣の人のスティックをつかむ活動です。職員の手本のあとに、コツを聞き、グループごとに練習をして、本番となりました。成功回数が得点となりますが、失敗すると0に戻り、やりなおしとなります。どのグループも掛け声をかけながら、夢中で活動を行いました。

振り返りでの生徒の感想を紹介します。
🌺自分から話したり、意見を言うことは少なかったけど、授業で自分から話したり、初めて話す人とも話すことができて良かった。
🌺人が来るのを待っていないで、自分から話しかけにいく。暗い雰囲気にしないで、明るい雰囲気にすると場の雰囲気も明るくなるから、これからはあまり暗くならないようにする。
🌺自分から声をかけることで、にぎやかになったり、楽しくなったりすることがわかった。
🌺相手の気持ちをくみとるということがすごく大事だなと思った。相手はこうするだろうなとかそういう力を今日の授業で身に付けられたかなと思う。棒をつかむゲームもみんなと息を合わせて協力して出来たので良かった。今日学んだことを今後の学校生活に生かしていきたい。
🌺最初は考えが合わなかったけど、途中から話し合いがうまくできるようになっていったから、初めて会う人にも話し合いをしようと思った。

今回の活動をとおして初めて話をした人がいたという生徒が6割いました。また、活動の中で自分から話しかけたり、仲間の意見を聞いて行動できた生徒も多くいたようです。少し生徒たちの人間関係の輪が広がったように思います。
今回学んだ、励ましたり、自分から声をかけたり、言われたことを参考にして行動したりするなどを、今後の学校生活での友達との関わりの中で、参考にして行動したり、実践してみてほしいと思います。
ご協力いただきました県立五泉特別支援学校村松分校の職員の皆様、県立教育センターの皆様、ありがとうございました。